あなたは、写真に奥行きを出したいと思ったことはありませんか?
せっかく撮った写真なのに、なんだか平面的に見えてしまう… そんな悩みを抱えているあなたに、ぜひ読んでいただきたいのがこの記事です。
1. パースって何?
パースとは、「パースペクティブ」(perspective)の略語で、遠近感や遠近法を示す言葉です。
奥行きを感じさせる効果を指します。
例えば、道路の両端が実際には平行でありながら、写真では中央に収束するように見えることがあります。
これはパースの効果によって生じるもので、実際の物体の配置とは異なる視覚的な錯覚です。

大垣まつりで歩行者天国となった駅通りの中央分離帯から、大垣共立銀行本店方面を広角で撮影しました。
道路の両端が実際には平行ですが、写真では中央に収束するように見えます


「パースをつける」という表現は、奥行き感を強調することを意味します。
風景写真において、遠くの物体が小さく見え、近くの物体が大きく見えるのはパースの効果によるものです。
このように、写真におけるパースは、平面である写真に奥行きを感じさせられる写し方といえます。

2. パースを活用した写真の撮り方
レンズ選び
広角レンズでは、広い範囲を写せるだけでなく、近くにあるものは大きく、遠くにあるものは小さく写るため、パース(遠近感)を強調しやすくなります。


ただし、遠くにあるものを広く写すだけでは遠近感が得られません。
近くにある物体に近づけば、遠くの物体との画面内の大きさの差をつけることができ、そうすることで遠近感を強調することができます。


構図作り
放射構図
消失点を意識した構図で奥行き感を強調します。

斜線構図
斜めのラインで奥行きを強調します。

アングル
ローアングル
ローアングル(上向き)で撮影すると高さを強調することが出来ます。

このアングルで撮影すると、空や建物などの高さが際立ちます
ハイアングル
ハイアングル(下向き)で撮影すると奥行きを強調することが出来ます。

見下ろすように撮影することで、奥行きが感じられ、広さや周囲の状況も表現できます
記事内写真の撮影
ユネスコ無形文化遺産 国重要無形民族文化財 『大垣まつり』 2024年5月11日にて行いました。
大垣まつり概要
開催時期:
毎年5月15日までの15日に近い土日
場所:
岐阜県大垣市市街地
歴史:
370年以上の伝統を誇る、大垣八幡神社の例祭
平成27年 国重要無形民俗文化財指定
平成28年 ユネスコ無形文化遺産登録
見どころ:
13両の豪華絢爛な「軕(やま)」が町中を曳き回される
勇壮な「神輿渡御」
華麗な「屋台囃子」
夜店が並ぶ「夜宮」
参考文献



撮影器具
本記事中の写真はCanon EOS R-7 RF-S18-150mm F3.5-6.3 IS STMで撮影しました。
