猫を家族に迎える際の準備とポイントを、実際の経験からお伝えします。
猫を迎える前の準備や注意点について、経験に基づいた失敗談なども含めてアドバイスをご紹介します。
猫との素敵な家族生活をスタートさせるために、必要な準備を整えましょう。
前提
既にあなたはブリーダー、ペットショップから猫を購入、または里親募集から猫を譲り受けることが決まっており、引き渡しの日までの間に必要な準備や情報を集めているという状況です。
絶対に必要なもの
- 1.ごはん 譲り受ける方が既に与えていたものと同じものを用意しましょう。
- 2.水 もっとも安心できるツールはカメラです。
- 3.トイレ 最初からベストを求めずに猫に合わなければ買い替えるぐらいの気持ちで。
- 4.ケージ 高さがあり、いつも使う予定のトイレが入る方が良い。
1.ごはん
猫に最適なキャットフードは何ですか?
まず、ごはんが最初の難所です。食べてくれるかどうか緊張します。
キャットフードは、ブリーダーやペットショップ、譲り受ける方が既に与えていたものと同じものを用意しましょう。
ネットや本などでオススメされたものが良いと感じるかもしれませんが、これから環境(住む場所)が変わるので、ひとまず環境に慣れるまでは同じものを与えて食べてもらうのが第一です。
もし変更するとしても一気に変更することはできませんので、最初から違うキャットフードを与えることは避けましょう。
経験上、キャットフードの品名や分量だけでなく、与え方や好み、変わった特徴がないかも確認しておくと良いと思います。
以下、尋ねる内容の例です。
- キャットフード(ドライフード、ウェットフード)の品名、おやつの品名
- 与える分量と与え方(1日に何回与えるか、どのタイミングで与えるか)
- これまでの状況(何匹かで一緒に食べていたのか?食べ方はチョコチョコか一気か?)
- ごはんとウンチとの関係(柔らかいウェットフードが好きで食べるとお腹が緩くなる)
仔猫の場合、キャットフードは成長に合わせて短期間で同じ製品でも種類が変わります。
また、あまり大きな入り数の袋を購入すると扱いにくく、1匹の場合は2キログラムまでが良いでしょう。
詳しくは別の記事で紹介します。
ドライフードの例
ウェットフードの例
ペット用の食器は必要なのか?
食器は体型が合わなくなったり、好みが変わったりして、小さい頃から猫用の食器を購入して、何度か変えましたが、今思うと、大きくなって体型が整うまで、人が使う食器を使って、高さだけを調整してあげれば良かったなと思います。
食器の移り変わり
高さと角の曲線、ひげの当たり具合が成長とともに感触が変わってくるようです。
2歳になった今(写真3枚目)では、ウェットフードを与える際に猫用の高さのある食器を使用しています。
成長期の猫には食事量を計る必要がありますか?
ごはんの分量は成長期の12ヶ月までは面倒でも計量器で測るようにしましょう。
また、一日に与える量や食べ残し量などを記録する習慣を持つと、猫の体調を観察しやすくなります。
計量器は専用のものは必要ありませんが、体重も計測したいので、できれば4キログラム程度までの計量器があると良いと感じました。
私は猫を計量器に乗せて写真を撮りたかったので、5キログラムまでの計量器を新たに購入しました。
2.水
水を飲んでくれているのかは、とても心配な課題です。なぜなら、トイレやごはんとは違って、形が残ったり量が減ったりするのが分かりにくいからです。
メモリがついた給水器や容器は販売されていますが、あまり見ても差が分からないと思います。
私が経験した中で、もっとも安心できるツールはカメラです。
何故、水なのにカメラ?と思われるかもしれませんが、順番に説明していきます。
猫にとって、水の種類よりも水の摂取量の方が重要!
水は水道水でも構いません。市販のミネラルウォーターで特殊な硬水よりのものは別として、基本的に日本で人間が飲む水は問題ないでしょう。
水そのものより飲む量が問題です。あまり飲まない猫は尿路結石などの病気になりやすいので、水を飲む量を増やすように促しましょう。
水を飲む量を増やす方法は?
色々な形態で置いておく
好みが分からない、環境に慣れていない状況では、いきなり1つの形態で水を飲むことは難しいかもしれません。
そのため、容器や高さ、場所を変えて2カ所に分けて置くことが良いでしょう。
さらに、1日に最低2回は水を取り替えて新鮮な状態にしておきましょう。
ウェットフードを与える
キャットフードは1日中ドライフードだけで与えるのではなく、ウェットフードを1日の中で2回ほど与えることができると、水分補給ができるので良いです。
また、多くの猫はウェットフードを好むので、ウェットフードにさらに水を加えて食べさせると、確実に水分を摂取することができます。
あまり水の摂取ばかり気にしすぎて、無理に水分を摂らせるとお腹が緩くなることがあるので、ウンチを観察しながら加える水の量を調整するのが良いです。
猫用おやつをあげる
「チャオ (CIAO) ちゅ~る」などの猫用おやつは、多くの猫に好まれる水分が約90%含まれたペースト状のフードです。
このおやつはスティック状になっており、人間が直接与えることができるため、猫の水分補給を確実に行うことができます。
ただし、生後6か月未満の子猫には与えることはできません。
また、しつけや薬の投与時など、ご褒美として使いたい場合や習慣化させたい場合には適していますが、日常的に与え続けることは好ましくありません。
なぜなら、その習慣がつくと、猫はドライフードなどを食べなくなる可能性があるからです。
自動給水器で水飲みを促す
猫の本能に訴える動く水は、自然に飲みたくなる刺激を与えます。
自動給水器は十分な容量を持ち、水の循環によって鮮度が保たれます。
しかし、子猫の場合は、給水器の高さが高いためにそのままだと飲みにくいと思います。
一番確実なのは確認できること
元々猫の性質として水を好まないところを何とか飲んでくれるように工夫しました。しかし、常に見ているわけではないので、本当に水を飲んでいるかどうか心配になるかもしれません。そのため、一番確実な方法は飲んでいる場面を確認することです。それにはカメラが最適です。特定のエリアを指定して検知した場合にアラーム録画してくれる機能付きのカメラを使用すると、飲んでいる場面だけを確認することができますので、おすすめです。
3.トイレ
猫を飼うことが決まって、まず購入するのはトイレですね。
猫の特徴や性格、習性が何もわからないまま購入しないといけないトイレは厄介です。
トイレは猫とあなたや家族との間で最もストレスになりやすいものですので、最初からベストを求めずに猫に合わなければ買い替えるぐらいの気持ちで揃えることです。
猫用のトイレは種類や選ぶ要素が多くて迷ってしまうため、私の経験からの感想を添えますので、選択する際のヒントになればと思います。
大きさ
子猫用トイレがあるので子猫用を購入しましたが、すぐに体型が大きくなり狭くなるのでウンチがはみ出たり、落ち着かない状態になりました。
大きなシステムトイレを購入し、猫砂を極小の砂から使い始めるのが良かったかなと思っています。
まだ体型が小さくトイレに入りにくい場合は、カバーを外し、ステップのような物を手前においてあげるのが良いと思います。
『ニャンとも清潔トイレ』をおすすめする理由は、シートに落ちるスノコ面が広いため、猫砂のカスやオシッコがシートの中央部にだけ偏ってしまわず、扱いやすいからです。
タイプ
タイプはオープン型、ドーム型、バケツ型、自動清掃型など様々なタイプがあります。
猫にとって快適なトイレは、
- 猫の体長の1.5倍以上の長さがあり、中で方向転換ができる余裕のあるもの
- 十分に砂かきができる深さのあるもの
- 自分の好みの猫砂が使ってあるもの
- トイレの周りに物が置いておらず、静かでプライベートな場所にあるもの
- トイレが頻繁に掃除されているもの
ですので、このタイプで選ぶ要素は猫砂の散らかり方や掃除のしやすさ、臭いのしにくさなど人間側の快適さが重点になるかと思います。
おすすめはオープン型のシステムトイレ、チップ状の猫砂です。
オープン型はウンチ、オシッコをしたのかが確認し易いという点です。臭いは換気や置く場所で考慮する必要があります。
猫砂は固まるタイプは猫が猫砂で遊ぶ場合があるので、誤って食べてしまうと危険だと思うからです。
後々、1歳以上になり落ち着いたら猫砂やシートでの見直しをするのも良いかもしれません。
4.ケージ
猫は部屋の中で自由に動き回るイメージがあり、必要ないと思われるかもしれませんが、猫を迎えた後、環境に慣れるために約2週間は静かに落ち着いて過ごせる場所が必要になります。また、病気などの際にもケージが必要です。
大きさ
ケージ内でご飯を食べたり、水を飲んだり、睡眠をとったり、そしてトイレをするスペースを確保しましょう。
特にトイレは、いつも使うトイレが入る大きさにしておく方が良いです。
最初は子猫用のトイレに合わせてケージを購入すると、成猫になってトイレのサイズが合わなくなってしまいます。
また、ケージ専用のトイレとして設置すると、猫が慣れていないトイレをケージに入ると嫌がることがありますので注意しましょう。
高さ
私は一時的に使用するだけだと考え、最初1段のケージを購入しましたが、失敗し買い直しました。
猫は高い場所が好きなので、3段のケージで一番上で寝ることが落ち着くようです。ですので、3段のケージをおすすめします。
これまで猫を家族に迎える際の準備とポイントを、今回は『絶対に必要なもの』という項目で実際の経験から多くの画像を紹介しながらお伝えしてきました。
まだまだ、紹介したい準備やポイントがありますので、別の記事で紹介させていただきますが、記事が完成するまでの間にご覧いただけた読者の皆さんに重要なポイントを最後にお伝えしておきます。
- 猫を家に連れて来る前に、部屋を猫が安全に過ごせるように掃除する必要があります。
猫は小さな物を口に入れて飲み込むことがあるので、小さなものはすべて取り除いてください。
また、猫は高いところから飛び降りるのが好きなので、カーペットやクッションなどのクッション材を用意しておくと良いでしょう。
- 猫は新しい環境に慣れるのに時間がかかります。
猫が新しい環境に慣れるまで、ゆっくりと時間をかけて接してください。
迎えてから2週間は基本的にケージで静かに過ごしてもらい、布を被せて音や光を遮るようにしてあげてください。
大きな音は避けるべきです。
また、ケージの外に出す際も、可愛さにあまり夢中にならずに静かに接し、遊ばせすぎないように注意しましょう。
- 猫は食事やトイレの習慣がしっかりしています。
猫を迎える前に、猫の食事やトイレの習慣をよく調べておきましょう。
猫の食事やトイレの習慣を変えると、猫がストレスを感じてしまうことがあります。
- トイレは新品の砂では自分の臭いがないため、使用してくれません。
必ず少量のウンチを譲り受ける方からもらって、用意したトイレの砂に混ぜてください。
また、トイレがしっかりできた際は、大げさに褒めてあげましょう。
失敗した場合は、そっと掃除して臭いを取り除き、叱らないようにしましょう。
猫はかわいい動物ですが、責任を持って飼う必要があります。
かわいいだけで過ごすと肝心なしつけができず、お互いにとってよくありません。
猫を迎える前に、猫の飼育についてよく考えてから決めましょう。
以上が猫を家族に迎える際の重要なポイントです。
もちろん、猫に関する情報やアドバイスはまだまだありますが、これらの基本的な準備と注意点を押さえておくことで、猫との生活をより円滑に始めることができます。
猫は素晴らしいパートナーとなり、楽しい時間を過ごすことができます。
愛情と責任を持って接し、猫の健康と幸福を守ることが大切です。
素晴らしい猫との生活を楽しんでください!