猫が教えてくれた、明日を少し「高い場所」から見渡す方法

「この子がもっと、この家を好きになってくれるには?」 そんな問いかけから始まったお部屋づくり。 カーテンを登るあの子に溜息をついていた日々は、今では遠い昔のことのようです。
お部屋の環境を整えた結果、私の日常には、ある「変化」が生まれました。
それは、猫が手に入れた「高い場所」が、私自身の心にも新しい景色を見せてくれたことです。
掃除の手を止めて、ふと見上げた景色

先日、掃除の途中でふと手を止めて見上げると、あの子は新しく用意したタワーの一番高い場所で、静かに部屋を見渡していました。
以前、カーテンに登っていたあの子はどこか必死で、見ている私までハラハラしていました。
でも、今のあの子はとても誇らしげで、穏やか。
その高い場所(展望台)から見ている景色は、床でバタバタと家事に追われている私とは違う、きっともっと広くて自由な世界なのだと感じた瞬間でした。
「高い場所にいる安心感」は、猫にとっての本能。
でも、その「高い視点」を持つことの心地よさは、実は私たち人間にとっても、とても大切なことだったのです。
垂直の空間に「私の好き」を広げてみる

猫のために壁際の動線を整理したことで、お部屋には新しい「余白」が生まれました。
今、その空いた壁の一部を、私は自分のために使っています。
「ビジョンボード」なんていう格好いいものじゃありません。
雑誌で見つけた「いつか行ってみたい場所」の切り抜きや、心に留まった言葉のメモ、美味しそうなレシピの写真を、数枚ペタペタと貼っているだけ。
あの子がタワーの上からナワバリを確認して安心するように、私も壁に貼った「自分の好きなもの」を眺めることで、「あぁ、私は今こういうことが気になっているんだな」と、自分の輪郭を確認できるようになりました。
猫のために空けた垂直の空間は、今では私にとっても、一番自分らしくいられる「お気に入りの角」になっています。
週に一度、あの子の隣で「頭の中を広げる」時間

猫が高いところから部屋全体を俯瞰(ふかん)するように、私も自分の生活を少し高いところから眺める習慣を始めました。
といっても、難しいことはしません。
日曜日の夜、タワーの下であの子がまどろんでいる横で、ノートを一冊広げるだけ。
「来週はこれを頑張ろう」「昨日はこれが嬉しかった」 目の前の仕事や家事という「低層の悩み」に追われるのを一度やめて、自分の1週間を机の上に広げて、俯瞰してみるのです。
あの子がタワーの上で安心しきっている背中を見ながらだと、不思議と落ち着いて考えられます。
高い場所から全体像を把握することで、日々の小さな不安に振り回されない「心の展望台」が、私の中にも少しずつ育ってきている気がします。
高い視点は、自由への入り口
猫に「高い場所」をプレゼントしたつもりが、実は私自身が「人生をちょっと高いところから見渡す視点」を教わっていました。
猫の「高所志向」は、生きるための知恵。
私たち人間も、日々の忙しさに飲み込まれそうなときほど、あの子のように一段高いところへ登って、自分の世界を眺めてみる必要があるのかもしれません。
お互いの「心地よさ」が重なったこの部屋で、私たちはこれからも、自分たちのペースで日々を積み重ねていきます。
【今日からできる、あなたへの提案】
猫のためにタワーを置いたら、その横の空いた壁を、あなただけの「気になっていること」を貼るスペースに変えてみませんか?
大きな目標じゃなくていい。好きな色の切り抜きや、小さなメモを貼るだけでいいんです。
猫がナワバリを見渡して安心するように、私たちも自分の毎日をちょっと高いところから眺めるための「場所」と「時間」を持つ。
それが、今の私にはちょうどいい「自分の整え方」なのかもしれません。
シリーズをまとめて読む
猫(猫そのものの習性・身体・行動)

猫と私(相互作用・生活のズレ・気づき)

私(人間側の暮らし・思考・改善)




